金柑タルト
新札幌駅にあるドイツパンのお店。
自宅からとても遠いのですが、チャンスがあればこの店に行くためだけに車を出してもらうくらいお気に入りです。
今日は狙っていたゴマやケシの実のパンは無かったけれど、この店ならではのどっしりしたライ麦パンの他に金柑タルトを見つけました。
金柑の木は地元では見たことがないのですが、毎年スーパーで買うくらい好きな果物。
そして金柑を見ると数年前に仕事で関わった年配の男性を思い出します。
病気や不幸を抱えながら単身生活していたその人は、団地の一室をとても綺麗に整えて几帳面に暮らしていました。
シンプルなこだわりがある人で、よく食べるのはバゲットを薄く切って黒胡椒を振ったもの、ビールよりも冷えた白ワイン。ポトフも作っていました。
仕事で何度かお会いしてご自宅訪問した際に『もし嫌いでなかったら金柑のコンポートあるけど、食べるかい?』と言われ、少し驚きながらも頂いたのがとても美味しかったのです。
見た目は普通のおじさんで、テレビ見ながら焼酎の水割りを飲んでいるようなイメージでしたが(笑)、繊細な内面を持った真っ当な心意気の人でした。
今日の金柑タルト、ひと口ごとにフルーティで予想以上に美味しくて、買って良かったな〜。
コンポートも作りたくなりました。